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めっきノート

めっきに関する様々な豆知識・用語集です。

全て

しみ(しみ)

しみこんだ汚れをいう。腐食試験においては、腐食生成物による表面上の汚れ。

水素脆性(すいそぜいせい)

高炭素鋼や特殊鋼の一部(炭素含有量の多い材質)のものは、酸処理やメッキ工程 で、
浴中で発生する水素を素材中に吸蔵して素材がもろくなる。この現象を水素脆性 といい、
水素脆性を起こした素材は割れやすくなり、バネ材では致命的な欠陥となる ので注意が必要である。

水素ぜい性(すいそぜいせい)

前処理及びめっき操作の過程で、被めっき物が水素を吸蔵してもろくなる現象。

ストライク(すとらいく))

最初に、「ストライク (strike)」と呼ばれるめっき法で非常に薄いめっき(厚さ0.1マイクロメートル以下)を施すことで、
その後のめっき層が高品質に形成される。これはその後のめっき処理の基盤として役立つ。ストライクめっきには、
高い電流密度と低イオン濃度の電解槽を使う。必要な厚さまでめっきが施されたら、通常のめっき法へ移行する。
異なる金属のめっきを組み合わせる場合にもストライクめっきを使う。耐腐食性を強化するためにある金属をめっきしたいが、
土台となる材質との密着力が弱い場合、両方との相性がよい金属でストライクめっきを施す場合がある。例えば、
亜鉛合金にニッケルをめっきしようとしても密着性が弱いため、銅をストライクめっきしてからニッケルめっきを施す。

静止めっき(せいしめっき)

品物を個々に陰極に取り付けてめっきする方法。

添加剤(てんかざい)

めっき皮膜の性質を向上させる目的で、めっき浴その他の処理液に添加する物質。

電解式厚さ測定法(でんかいしきあつさそくていほうでんちゃくせい)

特定の電解液を使用して、めっき面を陽極として電解し、めっき層を溶解解除するのに必要な時間から厚さを求める試験。

電解洗浄(でんかいせんじょう)

被めっき物を一方の極として電解によって洗浄する方法。陰極法。陽極法又はPR法などがある。

電気めっき(でんきめっき)

金属又は非金属表面に金属を電気化学的に析出(電着)させる表面処理。単にめっき法ともいう。

電鋳(でんちゅう)

電気分解による電解液の中に、水溶液状の金属を原型に電着させ原型と同じ型を 精密に複製する方法。
電着を2回繰り返して雄型からは雄型、雌型からは雌型を つくるのが一般的。
電気メッキ異なり原型に金属が固着しては困るので、 原型に予めグラファイト粉を塗布するか、ヨウ化銀の薄膜を形成しておく。

電流効率(でんりゅうこうりつ)

理論析出量(又は溶出量)に対する実際の析出量(又は溶出量)との割合を百分率で表したもの。

電流濃度(でんりゅうのうど)

電解液の単位容積あたりの電流の大きさ。

電流密度(でんりゅうみつど)

電流密度(単位面積当たりの電流)は、めっきの進行速度とめっきの品質に大きく影響する。
電流密度が高いとめっきの形成が速くなるが、あまりにも速すぎると密着性が悪くなり、品質も低下する。がある。
また、めっき対象の物体の形状により、各部分で電流密度は異なる。一般に外側に張り出した部分ほど電流密度が高い。
めっき金属が物体の凸部や出っ張った角に引き寄せられることの解決策としては、アノードを複数設けたり、
物体の形状を真似た特別なアノードを使うなどの方法

電流密度(でんりゅうみつど)

電極の単位面積当りの電流の大きさ。

ドブめっき(どぶめっき)

ドブめっきとは、溶融亜鉛の槽を『ドブ』にたとえ、この中に浸し、めっきすることからこう呼ばれています。
鉄鋼部品の防食用として用いられ、コストの割にはめっきの皮膜が厚く、耐食性,耐久性に優れていますが、
表面 の粗さや外観は電気めっきに比べ劣ります。
また、めっき槽をテンプラ鍋に見立てて、「テンプラめっき」と表現される場合もあります。
溶融アルミニウムめっきも同様の方法で行ないますが、一般的にドブ(づけ)といった場合には、溶融亜鉛めっきを指します。